こんにちは。
今回は筋トレについてお伝えしていきます。
私は理学療法士として約10年働く中で約半分程度は
「歩行の改善」を目的としたリハビリを行ってきました。
そして現在は整形外科クリニックにて「痛みの改善」を
目的としたリハビリを行っています。
「硬いところを柔らかくする」という大きなテーマは変わらないのですが
筋力トレーニングに対する考え方はここ数年で変化してきました。
結論から言うと目的によって筋トレ方法を変えるということです。
ざっくり分けると素早くするかゆっくりするかというだけです。
素早く行うのとゆっくり行うので「何が違うか?」ということを
理解できると、どういった方にどういう筋トレを提供するのかが
自ずと決まってきます。
素早い筋トレのメリット
腱や結合組織のバネ弾性を利用できる
慣性力が重心移動を助けてくれる
バネ弾性とは外力によって変形した物体が外力から解放された時に
元に戻ろうとする力を指します。
つまり筋活動ではなく腱などの結合組織が引き伸ばされた直後に元に戻ろう
とする性質を上手く利用するということです。
続いて慣性力についてですが、図でイメージした方がわかりやすいです。
この電車は左方向に進みながら急停車しています。
単位時間あたりの速度の変化量を加速度といいますが
停車にかかる時間が短ければ短いほど加速度が大きいということになります。
そして加速度とは反対向きに発生する力のことを慣性力といいます。
上図の電車内のいる人たちは電車が急ブレーキをかけることで
慣性力により進行方向に身体がもっていかれています。
つまり素早く行う筋トレのメリットとしては
筋活動を最小限にし、バネ弾性や慣性力を利用して
身体を動かすことができるということです。
ゆっくり筋トレのメリット
エネルギー消費が多いため代謝がよくなる
部位を意識したトレーニングが行いやすい
素早い筋トレのメリットである弾性や慣性力を利用できません。
ですので筋活動を多く必要とします。
これは逆にいうと代謝をアップさせたい方にオススメということです。
またゆっくり行う分、フォームに意識を向けることができますので
目的とする筋肉に刺激を与えるのも可能です。
ここまででそれぞれの筋トレの特徴について何となく理解できましたか?
ではどういう風に使い分けるか?
もう簡単ですね。
素早い筋トレは
スポーツのパフォーマンスアップ
歩行能力の改善など
省エネを目指す方にオススメです
ゆっくり筋トレは
ダイエット、シェイプアップ
慢性疾患など
代謝の改善を目指す方にオススメです
最後にスクワットを例に挙げて終わりにします。
まずはヒンドゥースクワット
上肢を振り下ろす反動を利用しながらしゃがみ込み
勢いを緩めることなく立ち上がります。
続いてワイドスクワット
これは開脚しながらのスクワットです。
股関節の内側の内転筋群の筋力トレーニングおよびストレッチに有効です。
このようにスクワットといっても様々なバリエーションがあります。
皆様も目的に応じた筋力トレーニングに取り組んでみてください☆
最後までお読みいただきありがとうございました!